建築確認申請の実務では、地盤に関する質疑の対応を誰が行うのかが曖昧になることがあります。
特に、意匠設計者・構造設計者・地盤改良会社など、複数の関係者が関わる場合、役割の整理が重要になります。
確認申請において「構造設計一式」の設計者として記載されている場合、
地盤改良検討書を含めた地盤設計の説明責任は構造設計者にあります。
地盤設計は原則として構造設計の範疇
建築物の基礎設計は構造設計の一部であり、地盤条件の確認や地盤改良の検討も原則として構造設計の範囲に含まれます。
確認申請書において構造設計一式の設計者として構造設計事務所が記載されている場合、 次の事項についても構造設計者が説明責任を負うことになります。
- 基礎形式の決定
- 地盤条件の確認
- 地盤改良の妥当性の判断
地盤改良会社の検討書の位置づけ
実務では、地盤改良会社が地盤改良検討書を作成し、それを確認申請図書に添付するケースが多くあります。
しかし、確認申請図書において構造設計者が設計者として記載されている場合、添付された検討書も 構造設計者の設計内容として扱われます。
- 地盤改良会社が作成した資料であっても
- 構造設計者が申請図書として提出した場合
- 説明責任は構造設計者にある
また、確認申請図書の中に地盤改良会社の名前が設計者として記載されていない場合、 地盤改良会社は確認申請上の設計者ではありません。
制度上は資料提供者という位置づけになります。
意匠設計側が地盤対応を行う場合
実務では、意匠設計者が地盤調査会社や地盤改良会社と直接やり取りを行うケースもあります。
- 意匠設計者が地盤改良内容を検討
- 地盤改良会社と直接調整
この場合は、確認申請書の設計者欄において、地盤設計の担当者を明確にする必要があります。
つまり、次の2つは一致している必要があります。
- 実際に設計を行った者
- 確認申請書に記載された設計者
まとめ
- ① 原則
地盤設計は構造設計の範疇 - ② 地盤改良会社の検討書
申請図書に添付する場合は構造設計者の設計内容として扱われる - ③ 意匠設計側が対応する場合
申請書の設計者欄で担当者を明確にする - ④ 実務ポイント
実際の設計担当者と申請書の設計者を一致させる
構造設計の体制について
地盤条件の確認や地盤改良の判断は、建物の安全性に直結する重要な検討事項です。
構造設計者が初期段階から関与することで、
- 地盤調査結果の適切な読み取り
- 過剰な地盤改良の回避
- 確認申請時の質疑対応の円滑化
といったメリットが生まれます。
当事務所では、木造から中規模建築まで構造設計および確認申請対応を行っています。
構造設計の体制づくりや地盤・基礎の検討について、お気軽にご相談ください。









