CFS建築

CFS建築

CFS建築の設計・施工 ワンストップサービス

 CFS建築は、板厚約0.86.0mmのスチール材を、折り曲げ加工することで強度と剛性を持たせ構造部材として使用する新しい建築工法です。CFS建築は建設から廃棄に至るまでの環境負荷が低く、簡易施工、短工期、安定品質、低コスト、長寿命といった特徴を有し、1990年代より北米やオセアニアを中心に開発と普及が進み、近年では中国、インド、中東、南米、アフリカ等においてその建設が急増している注目の工法です。
 日本においても2001年に国土交通省の告示が制定され一般工法となっています。我々は20年に渡りこのCFS建築の設計と開発に携わってまいりました。今後我が国においても軽量鉄骨造を含むCFS建築の需要は益々増大していくものと考えています。
 アルキテックではCFS建築のリーディングカンパニーとして、建築設計、構造設計、設備設計、パネル製造、現場施工までをワンストップにてご提供いたします。
 CFS建築にご興味のある施主様、建設会社様、不動産会社様、設計事務所様は是非お気軽にお問い合わせください。

CFS建築の概要

階数 : 4階建てまで
防耐火 : 防火構造から1時間耐火構造まで
断熱方式 : 外断熱
建物重量 : 木造並み
工期 : 4~5か月程度
減価償却期間 : 19年~
劣化対策等級 : 等級3取得可能

CFS工法(軽量鉄骨造)の全貌|未来を築く建築技術の徹底解説

CFS工法(薄板軽量形鋼造)の全貌

未来の建築基準を塗り替える。耐震性・耐久性・工期短縮・サステナビリティを実現する、冷間成形鋼(CFS)建築のすべてを徹底解説します。

CFS工法とは?次世代の建築を支える基本を徹底解説

CFS(Cold-Formed Steel)工法、または薄板軽量形鋼造とは、熱を使わずに薄い鋼板を常温で折り曲げて成形した部材を、建物の骨組み(構造フレーム)として使用する革新的な建築手法です。この工法は、日本の建設業界が直面する「技能労働者不足」という深刻な課題への、パワフルな解決策となり得ます。

CFS工法の3大特徴

  • 高強度・軽量: 冷間成形プロセスにより鋼材の強度が増し、「高強度対重量比」を実現します。建物が軽量であることは、耐震性の向上や基礎工事の簡素化に直結します。
  • 工場生産(プレファブリケーション): 壁や床、屋根の部材は、設計図に基づき工場で精密に製造されます。これにより、現場での作業が大幅に削減され、品質が安定し、工期も短縮されます。
  • 簡易な現場施工: 部材の接合には溶接ではなく、主に特殊なねじを使用します。これにより、高度な専門技能が不要となり、天候にも左右されにくいスピーディーな施工が可能です。

使用される鋼板は亜鉛めっき処理が施されており、優れた防錆・耐食性能を発揮します。これにより、シロアリや腐朽といった木造の弱点を克服し、長期にわたる建物の耐久性を確保します。

総合的な性能評価:メリットと課題解決策

CFS工法は多くの利点を持つ一方で、いくつかの性能上の課題も指摘されます。しかし、これらは確立された技術によって効果的に解決されています。

2.1. 構造的な強み:耐震性・耐久性・品質管理

揺るぎない安心感

  • 優れた耐震性: 建物自体の軽さと、鋼材のしなやかさ(延性)が地震のエネルギーを効果的に吸収・分散させます。地震大国である日本において、これは最大のメリットの一つです。
  • 卓越した耐久性: 亜鉛めっき鋼板はシロアリや腐朽の心配がありません。また、湿度による変形がほとんどないため、長期間にわたり建物の精度を保ちます。
  • 安定した品質: 部材はすべて工場で精密に生産されるため、職人の技術や天候に左右されることなく、常に高い品質の建築が可能です。

2.2. 課題への最適化戦略:断熱・遮音・耐火

CFS工法の「弱点」とされる性能も、適切な設計と技術で高水準な性能を確保できます。

快適な居住空間を実現する技術

  • 断熱性(熱橋対策): 鋼材は熱を伝えやすいため、「熱橋(ヒートブリッジ)」が課題となります。CFS建築では、構造体の外側を断熱材で丸ごと覆う「外張断熱工法」を標準とすることで、この問題を解決し、高い断熱性能を実現します。
  • 遮音性: 壁内に高密度の吸音材を充填したり、床に防音マットを敷くなど、複数の対策を組み合わせることで、生活音の伝わりを効果的に抑制します。
  • 耐火性: 鋼材は不燃ですが、高温で強度が低下します。そのため、骨組み全体を石膏ボードなどの耐火被覆材で覆うことで、国土交通大臣の1時間耐火構造認定を取得しており、法的な安全基準をクリアしています。

2.3. サステナビリティ:環境への貢献

CFS建築は、ライフサイクル全体で環境負荷が低い、サステナブルな工法です。

  • 高いリサイクル率: 鉄はリサイクルの優等生。CFSフレームは解体後、100%資源として再利用が可能です。
  • 現場廃棄物の削減: 工場で精密加工するため、現場での端材発生がほとんどなく、廃棄物を1%未満に抑えることができます。

主要建築工法の比較:あなたのプロジェクトに最適な選択は?

CFS工法は、他の主要な建築工法と比較してどのような特徴を持つのでしょうか。プロジェクトの目的や予算に応じて最適な工法を選ぶための比較表をご覧ください。

評価基準 CFS(薄板軽量形鋼造) 木造(在来/2x4) 重量鉄骨造(S造) 鉄筋コンクリート造(RC造)
坪単価(目安) 80万円~105万円 74万円~105万円 90万円~120万円 95万円~125万円
標準的な工期 短い(4~5ヶ月程度) 標準 長い 最も長い
一般的な最大階高 4階建て 3階建て 高層・超高層 高層・超高層
耐震性能 高い(軽量・靭性) 高い 非常に高い 非常に高い
設計の自由度 高い(大開口) 工法による 非常に高い(大スパン) 高い(形状の自由度)
耐久性(対シロアリ/腐朽) 非常に高い 対策が必須 非常に高い 非常に高い
環境負荷(リサイクル性) 非常に高い 限定的 非常に高い 限定的
ポイント: CFS工法は、工期の短さ、品質の安定性、耐久性において特に優位性を持ちます。中低層の建物において、木造の設計自由度と、重量鉄骨造に迫る耐久性を両立させた、バランスの取れた選択肢と言えるでしょう。

日本の法規制と技術:進化するCFS建築

日本におけるCFS建築は、技術の進化と共に法規制も整備され、その適用範囲を拡大してきました。

4.1. 一般工法化への道:2001年 国土交通省告示第1641号

2001年、国土交通省告示第1641号により、CFS工法は「薄板軽量形鋼造」として正式に一般工法と位置づけられました。これにより、個別の認定なしにCFS建築が可能となり、普及への大きな一歩となりました。

4.2. 4階建ての実現:2012年 告示改正

2012年の告示改正(平成24年国交省告示第1113号)は、CFS建築の可能性をさらに広げました。高度な構造計算である保有水平耐力計算を行うことを条件に、4階建てまでの建築が法的に可能となったのです。これにより、集合住宅や小規模な商業ビルなど、より多様な用途への道が開かれました。

日本の規制は、安全性を確保しつつ技術革新を促す、緻密な戦略に基づいています。まず仕様規定で安全な基盤を築き、技術の成熟後に性能規定によってさらなる革新を許可する。このアプローチが、CFS建築の着実な発展を支えています。

世界の基準とベストプラクティス:グローバルな視点

世界では、CFS建築に関する先進的な設計基準が確立されており、日本の技術開発の指針となっています。

基準/規制 対象地域 主要な設計手法 主な特徴
日本 国土交通省告示 日本 仕様規定+性能計算 4階建てまで。詳細な仕様規定が特徴。
AISI S100 北米 有効幅法(EWM)+直接強度設計法(DSM) DSMを全面的に採用し、合理的で効率的な設計が可能。
EN 1993-1-3 欧州 有効幅法(EWM) EU加盟国共通の限界状態設計法に基づく基準。
AS/NZS 4600 オセアニア 有効幅法(EWM)+直接強度設計法(DSM) DSMの先進的な導入で知られ、研究に基づく改訂が活発。

特に、断面全体の性能を直接評価する直接強度設計法(DSM)は、より複雑な形状や効率的な設計を可能にする世界的な潮流です。日本のエンジニアリングコミュニティにとっても、今後の技術革新の重要なヒントとなります。

市場動向と応用事例:CFSの無限の可能性

CFS工法は、世界中でその適用範囲を広げています。特に北米や欧州では、その革新的な応用事例が注目されています。

6.1. 日本での現状と、海外の先進事例

日本では現在、戸建て住宅、集合住宅、店舗、高齢者施設などの低層建築物が主な用途です。しかし、海外に目を向けると、CFSのポテンシャルはそれだけにとどまりません。

ケーススタディ1:Atlantic Crossing Building III(米国)

概要: 5階建ての複合用途ビル。曲線壁など複雑なデザインを持つ。
技術: 2階から5階までの耐力壁としてCFSフレームを使用。複雑な曲面を「セグメントフレーミング」技術で実現。
示唆: CFSが、建築的に意欲的な中層ビルの耐力構造としても十分に機能することを証明しています。

ケーススタディ2:Valley Park Fire Station #2(米国)

概要: 2階建ての消防署。
技術: 当初、重量鉄骨で設計されていた屋根構造を、工期とコストの観点からCFSトラスシステムに変更。最大約22.5mの大スパンを実現。
示唆: 要求の厳しい公共施設においても、CFSが重量鉄骨の代替となり得る経済的・物流上の利点を持つことを示しています。

これらの海外事例は、日本国内におけるCFS市場の大きな未開拓の可能性を示唆しています。低層住宅だけでなく、中層ビルや公共施設など、より大規模で複雑なプロジェクトへの展開が期待されます。

CFS建築の未来と展望:次世代への提言

CFS建築は、新技術との融合により、さらなる進化を遂げようとしています。

7.1. 新興技術とのシナジー

  • 高張力鋼の活用: より薄く、より強い部材の開発により、さらなる大スパン化・高層化が期待されます。
  • 先進的モジュール建築: 工場でユニットごと完成させ現場で組み立てるモジュール建築とCFSは非常に親和性が高く、工期を劇的に短縮します。
  • デジタル統合(BIM): BIM(Building Information Modeling)から製造機械へ直接データを送り、部材を自動生産するワークフローが確立されつつあります。これにより、設計から施工までの精度と効率が飛躍的に向上します。

7.2. 日本市場への戦略的提言

デベロッパー、設計者、建設会社の皆様へ

  • デベロッパーへ: 中低層プロジェクトにおいて、工期短縮と品質向上のための有力な選択肢としてCFSを検討してください。
  • 設計者へ: CFSの高い強度対重量比を活かし、他の工法では難しい、より自由で創造的なデザインに挑戦してください。
  • 建設会社へ: デジタルワークフロー(BIM)への投資を進め、CFSの専門知識を深めることで、コストと工期における競争優位性を確立してください。

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