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木造に鉄骨を使うと混構造になる?仕様規定で設計できる条件とポイント

木造建築の設計において、「大きなスパンを飛ばしたい」「意匠的に細い柱を使いたい」といった理由から、部分的に鉄骨の梁や柱を使用するケースが増えています。

その際によくある疑問が、「鉄骨を使うと『混構造』扱いになり、複雑な構造計算が必要になるのでは?」というものです。

結論は、水平力を負担しない、単純な鉛直力のみを支える柱や梁であれば、混構造として扱わず、木造の仕様規定で設計できる場合があります。

鉄骨梁(横架材)の部分使用について

日本建築行政会議(ICBA)のQ&A(質疑番号56)や『建築構造審査・検査要領 実務編』によると、木造の建築物の一部に鉄骨の横架材を設けることは、建築基準法施行令第47条で認められています。

このような場合、ただちに法第6条第1項第三号に規定する建築物(木造と鉄骨造を併用した建築物)に該当するわけではないとされています。

日本建築行政会議ICBA_Q&A_No.56のキャプチャー画像
出典:日本建築行政会議(ICBA) Q&A 質疑番号56より

鉄骨柱の部分使用について

横架材ではなく、柱の一部に鉄骨を設けた場合には、基本的には木造と鉄骨造の併用構造の建築物となります。

しかし、『建築構造審査・検査要領 実務編』においては、鉄骨部分が水平力を負担しない場合など、主体構造として木造と考えることが適切な場合は、木造として扱うことも考えられるとされています。

建築構造審査・検査要領_実務編(2018年版)P192のキャプチャー画像
出典:建築構造審査・検査要領 実務編(2018年版)P192より

また、『木質系混構造建築物の構造設計』でも、玄関ポーチやバルコニー、小庇などの雨掛りとなる部位に鉄骨を用いる場合などで、その異種構造部分が水平抵抗要素(耐力壁)でない場合は、技術的には建築物全体を混構造ではなく木造として設計を行えばよいと明記されています。

木質系混構造建築物の構造設計P8のキャプチャー画像
出典:木質系混構造建築物の構造設計 P8より
つまり、柱頭・柱脚がピン接合で地震力を負担せず、鉛直力のみの負担の設計であれば、平成19年国交省告示第593号(木造とその他の構造を併用する建築物)の対象外となると判断できるのです。

これにより、確認申請時にも混構造としての複雑な検討を避け、スムーズな設計が可能となります。

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